Enjoy Sayuri's photos.
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Nikon D5600を愛用しています。
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ホワイトアウト whiteout
2013/03/04 07:48

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流氷を見に行こう!という母の言葉が、その旅の始まり。

3/2(土)-3(日)にかけて、両親と私たち夫婦の4人で女満別&網走へ行ってきました。今回もJALパックで羽田-女満別の航空券+宿(網走湖荘でのワンランクアップ夕食付)で1人50,200円。

1週間前見た天気予報では、土日共に「暴風雪」。てっきりツアー不催行と思っていました。前日に「暴風雪予報なので、ツアー不催行になりますか?」とJALパックに電話したところ、JALから便欠航の連絡がない限り、ツアー続行とのことでした。

土曜日朝、6:55に予定通り羽田を出発。女満別に着いた時は、晴天。気温マイナス5度。穏やかな天気でした。今回の旅行はないだろうと思っていたので、ノープランでした。

とりあえずレンタカーで4WDのカローラを借り、まずは流氷船「おーろら号」の乗船場がある道の駅「流氷街道」へ向かいました。

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もともと、15:30の便を予約していましたが、空きがあるようなので、11:00に早めてもらいました。

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沖合に行くと、流氷がたくさんあり、おーろら号が流氷を割りながら進むたびに、船がぐっと押される感じで力が入るのがわかりました。

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おーろら号は、私が中学生のころに一度乗りましたが、その時は沖の沖まで行かないと流氷がなかったように記憶しています。今回はたくさんの流氷をかき分けて進むことができて、楽しかったです。

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おーろら号の船内や、乗船待合室には「流氷ビール」が売っています。420円。流氷のエキス(?)が入っているとか。。試飲もできます。

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下船後に受付を見てみると、12:30以降は欠航になっていました。時間を繰り上げて乗ることができて、ラッキーでした。

お昼は、網走市内にある回転寿司「かに源」へ。回転寿司ではなく、実際はその場ですぐ握ってくれて、新鮮なお寿司を食べることができました。中でも、生タラバガニは絶品。なかなかお寿司屋さんで生の蟹の寿司は食べられませんし。

少し曇ってきましたが、ノープランの私たち一行は、サロマ湖を見てみようと、車を走らせること1時間ちょっと。

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道の駅サロマ湖向かう途中、強風で降り積もった雪が舞いあがり、視界が10mぐらいのところもありました。ゆっくり運転。

道の駅では、おもしろいソフトクリームがいくつかありました。まず、手前の水色のソフトは、流氷ソフト。バニラ味のソフトに氷を乗せ、ブルーハワイで色を付けた後、オホーツクの塩が少し降りかかっています。手前の黒っぽいカップは、バニラソフトに網走産の海苔が振り掛けられています。その他、写真にあるように、ほたてソフトなるものがあるようです。写真をよく見るとホタテがソフトクリームの中に埋まっています。おいしいのかな?

道の駅のすぐ近くに、サロマ湖を見渡せる展望所があるようですが、雪が深くて道を歩いて登れず断念。14:30を回っていたので、早めに宿に向かうことにしました。ナビをセットすると、サロマ湖から宿までは1時間10分程度。

…ここから、地獄のような長い苦しい道のりが始まりました。

サロマ湖を少し過ぎたところから、激しい風と雪により、視界が30mだったり場所によっては10mしか見えないのです。父が運転し、前の車の赤いテールランプや、道路の脇にある標識や道路の端を示す矢印だけを頼りに、ゆっくり走りました。

風と雪は次第に強くなり、10m先のテールランプも見えなくなることも多くなり、とうとう前の車を見失ってしまいました。国道238号線の、ところ森林公園近くだったと思います。前が見えないぐらいの猛吹雪。これが暴風雪です。

車を路肩に止め、しばらく様子を見ようと思っていましたが、一向に風雪が弱まる気配なし。途方に暮れていたところ、後ろから4〜5台の車と路線バスが、私たちの車を追い越し、少し先で止まりました。この車の列についていこう!と、前の車をまた追う旅が始まりました。視界3m切っているのではないかというぐらい、雪でテールランプが見えません。お互いにハザードランプをつけながら、離れすぎると前を見失いそうで、近すぎると急ブレーキでぶつからないよう止まったり。その繰り返しで、ようやく能取湖近くまで進みました。

そこで、1時間近く車が止まってしまいました。車が止まった原因はわかりません。前の車が動かないので、私たちも止まる。後ろの車も止まる。何台が前にいるのか、後ろにいるのか、さっぱり見当がつきませんでした。暴風で車がわさわさと揺れる中、ひたすら前の車が動くのを待ちました。

日の入りに近くなってきたのか、徐々に暗くなる外。なんで動かないんだろう…。イライラし始めた頃、レスキュー隊のような身なりの人が、2台前、1台前の車の運転手に何か話しています。その後、急にのろのろと前の車の列が動きだしました。動いては止まり、また動き。

途中、側溝にはまったような車が2〜3台あり、自分たちもあまり左に寄りすぎると、車がはまってしまうかもしれない。気を付けよう。

そろそろ網走市内に入ろうかというところで、前の車を見失ってしまいました。どうしよう、自分たちだけでは道がどうなっているのかわからない、一瞬焦ったところ、地元の車と思われる一台が、私たちの車を追い越しました。

ついていくしかない!

引き離されないよう、もう暗くなった道をひたすらハザードランプを見失わないようについていきました。街頭がついても、暴風雪で視界が悪く、ナビを頼りに、どのぐらいのカーブなのか、今どの時点かを確認しながら、ゆっくり走りました。

国道39号線に入ったところで、前方に大きな除雪車の黄色いランプがチカチカ見えてきました。この除雪車についていこう。

国道39号線沿いにも1〜2台、路肩に車が動かなくなっていました。

ナビを頼りに、前の車のハザードランプを頼りに、なんとか18時、網走湖荘に着くことができました。1時間ちょっとで行く道のりを、実に3時間半もかけてのサバイバルドライブでした。

途中、側溝に落ちていた車の人たちは助かっただろうか、途中まで私たちの後ろに見えていた車の灯が、見えなくなってしまったので、後ろの車は大丈夫だっただろうか。

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宿に着くと、いっきに疲れが出てきました。温泉に入り、夕食です。

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ワンランクアップの夕食プランにしたので、毛ガニ、タラバガニ、和牛ステーキ、お刺身、海鮮しゃぶしゃぶ、海鮮丼、煮魚、サーモンのマリネ、海鮮サラダ。実際に食べきれずに残してしまいました。どれも新鮮で、とてもおいしかった!

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翌朝。部屋から網走湖を見てみると、まだ風雪が残っていました。昨晩部屋から景色を見た時には、遠くの景色が見えなかったのですが、今日は少し見ることができます。

ニュースでは、空港に向かう国道39号線が通行止め、網走や中標津でも多くの人が近くの施設に避難したり、道内でも8名の死者が出たと報じていました。

私たちが視界3mもない中、無事に無傷で帰ってこられたのは、奇跡に近かったのかもしれません。

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日曜日。9時過ぎぐらいから天気は晴れてきました。網走監獄を見学し、早々に空港に戻ることにしました。網走監獄へは10:15ごろに到着。放射線状の監獄の廊下に置いてあった温度計はマイナス6度でした。寒い!

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網走食堂でお昼を食べた後、空港へ向かう途中にも、反対車線に車が3台ほど止まったままになっていました。後でニュースを調べたところ、昨晩の暴風雪で200台近くの車が立ち往生していたようです。

本当に、何もなく帰ってこられたのは、ラッキーでした。自然を甘く見てはいけないこと、晴れているからと言って急変するかもしれないこと、これは肝に銘じておかないといけないと思いました。


※sayuri注)その後の報道で、死者は9名となったそうです(2013.3.5追記)

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camera; au digno


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